【北條紗希】
さてと・・・こんなものかな。
報告書を手際よくまとめた私はおもいっきり伸びをした。
ふと見舞いに寄った時に見た刹那君の姿を思い出してしまい笑みがこぼれる。
「心配かけてすまなかったな・・紗希。悪かった!今回は本当に世話になった。やっぱり持つべきものは頼りになる相棒だぜ」
そういってニッと笑った刹那君の顔は生気に満ちたものだった。
本当に・・無事でよかった・・・
如月先生にはからかわれてしまったが・・
「聞いたわよ?大胆じゃない紗希ちゃん。刹那君に熱~いキスをしたんでしょう?」
いえ、あれは人工呼吸ですから・・![]()
内心訂正しつつも否定は口に出さない。機嫌を損ねていいことは何一つない相手と揉める気はなかった。
「でもきっとそれがよかったのね。刹那君が息を吹き返せたのは紗希ちゃんの生気を口移しで受け取ったからよ。文字通り命の息吹だったってわけ」
――!
あの時は必死だったからとっさの判断だったがおかげで相棒を失わずに済んだのなら本望だ。
もちろん刹那君に伝える気はサラサラなかった。
前にエレベーターでしたキスは事故だったし、今回は救命のためだ。
だから良しとしましょう!