関本は私の想いを知っていて私の欲望を受け止めてくれたのだろうか?

 

刹那君の見た動画では私にそっくりなその女は関本と愛欲の限りをつくしたそうだ。聞けば聞くほど奔放な彼女と実際の私の間には乖離が存在した。

 

まさに男の欲望のためだけの夢の女だった。

 

そして最期は関本の手にかかり女は煙のように消滅したという。

満足そうな笑みを浮かべ彼の腕の中で消え去ったもう一人の私は幸せだったのだろうか。

 

 

最初こそ私が刑事の立場を利用して収監された犯罪者と許されざる関係に及んだと誤解して憤慨した刹那君だったが、消滅したのを目の当たりにしてしまいそれがドッペルゲンガーだと結論づけたそうだ。

 

私をまねて頭を抱えながらセルフクエスチョンをしたんだそうよ。

そして収監された関本についても調べてみたけど彼はすでに死亡していた。

 

私自身もう一度だけ関本に会いたくて面会を申し込んだけどその時にはすでに彼はこの世にいなかった。

 

この想いを知るのは私だけ・・曖昧なまま闇に屠るしかなかった想いだった。

 

もしその想いが形を成し関本の元に向かったのだとしたら・・

 

私の欲望から生じた愛欲の化身だけに妖艶に関本を誘惑する自分ではない自分の姿を想像しただけでいたたまれなかった。

 

けれど関本の手にかかり消え去ったのだとすればやはり本望だったのかもしれない。