女王試験は大変だけどやりがいもあったし新たな出会いもあってもう吹っ切れたと思ってた。
それほど私の中でロレンツォの存在は大きくなっていた。
だから思わず咄嗟に救いを求めるようにロレンツォを見てしまった。
本命に元カレを紹介なんてできるはずもないでしょ。
お願いだから詮索しないで!
経験豊富な分私と彼の間に漂う緊張感にはとっくに気づいてるはず。
ああ・・でもロレンツォのことだから知りたいという欲求が勝ってしまうかも。
なによりも私の表情が全てを物語っていた。
どうか未練がましくありませんように。
人違いだとこのまま無視してしまおうか?
だって私がこの瞬間気にかかるのはロレンツォだけだったから・・
それに今更別れた彼と話すことなんてなかったからその場を足早に立ち去ることしかできなかった。
きっと彼が声をかけてきたのは口封じが目的だったのだと思う。
結婚したばかりで違う女性を同伴してるのは問題だもの・・・
でも私には関係のないことだった。
あとでタイラーから聞いた話では例のアンドロイドの私の仕事ぶりを見て惜しくなったんだそうよ。評価されたのは私じゃなかったってわけ。
気がかりで振り返るとロレンツォは彼と立ち話をしてるようだったけど詮索する気も起きなかった。
ロレンツォとは違って知らなくてもよいことはあると思うから。