だから私も真実を告げることにする。

 

「私は女王候補なの・・ここに来たのは宇宙意志に導かれたからよ。ねえ、ロレンツォ・・貴方もしかして聖地からすでに打診されてるんじゃない?・・地の守護聖にならないかって」

 

それはごく一部のものしか知らないまさにトップシークレットだ。

 

ロレンツォの反応を窺っていると、やがて彼の口元に微笑が浮かんだ。

 

なにか心境の変化があったのかもしれない・・・

 

「私は地の守護聖になった貴方のことしか知らない。でも貴方なら上手くやれると思う・・・だからどうか運命を受け入れて・・地の守護聖になって」

 

それは私にとって心からの願いだった。

 

そして私の心にこれまで黙していた宇宙意志が語り掛けてきた。

 

――アンジュ・・・君こそ新たな女王・・運命を受け入れて

 

それが待ち望んでいた言葉なのか自問する

本当に私でいいのだろうか?

 

これまでも散々葛藤したしこれからだって迷いが消えるかはわからない

 

それでも・・・・私は・・・運命を受け入れる!

 

その瞬間、私の中で劇的な変化が訪れた。

 

「君は・・・本当に?」

 

瞠目したロレンツォに微笑みとともに頷き返した。

 

この出会いが決め手となるかはわからない・・・

それでもまさに時間も空間も超越した奇跡の瞬間だった。