私なりに女王候補の人となりを理解するために歩み寄ることにした。
情緒豊かで精神的に私より大人の彼女からすればさぞ私は薄情で子供っぽい男に見えたことだろう。落胆されてもしかたなかった。
否定はしないが私はずっとそうやって生きてきたんだ。
――簡単には変わらないさ。
気づけば周囲の状況が一変していた。
見覚えのない場所かに思えたが、夜景が展望できるバーのようだった。
恐らくバースなのだろうと直感しながら、店内に視線を巡らせるとカウンターに見覚えのある後ろ姿が見えた。
――アンジュ
それは私もよく知る彼女だった。
夢の中でも大人の姿の彼女と違いやはり私は子供の姿のままだった。
彼女に近づこうとした瞬間、店員に止められてしまった。
「お客様・・申し訳ありませんが年齢を確認させていただいてもよろしいでしょうか?」
バースでは飲酒は20歳かららしい・・まったくなんてことだ・・
彼女に心を捧げて受け止める覚悟もない今の私ではこれ以上踏み込めないということか。
ここが彼女の心象風景である以上ルールには従わなくてはならないようだ。
覚悟が決まったとたん私の姿は現在の姿になり渋っていた店員は会釈をして私を店内に招き入れた。
「ようこそいらっしゃいました。あちらでお連れ様がお待ちでございます」
アンジュへとまっすぐに近づき声をかけたが、内心は臆していた。
自分でも呆れるほど彼女の反応が気になってしかたなかった。