![]()
![]()
![]()
呆然と佇んだまま溢れそうになる涙をこらえていたら階段を降りる音が聞こえて内心慌てながら顔をあげたら風の守護聖のヴァージルと女王候補のレイナだった。
ライバルの彼女に弱気な姿を見せるのは気まずすぎた。
「あら・・戻っていたのねアンジュ。・・なんだか様子が変よ?・・大丈夫?」
いつも通り余裕の笑みを絶やさないレイナの強さをうらやましく思いながら、自分が今どんな表情をしているのか考えたくもない。
ロレンツォからはどんな状況でも取り乱すなって指導を受けたことを思い出しながらもなんとか取り繕う。
「レイナ・・・なんでもないわ。・・ありがとう」
レイナは何か言いたげだったけど「そう」とだけ言った。
ヴァージルと部屋デートだったのかレイナはどこか嬉しそうだった。
だからといってヴァージルが特別な相手というわけではないらしい。
レイナは支持を得るために守護聖からのデートの申し込みを片っ端から受けていたからだ。
ロレンツオとも・・・
いつだったか森の奥から出てきた二人と遭遇してしまったことがあった。
レイナの顔は輝いてしたしロレンツォと寄り添う姿は恋人同士のように見えてしまった。・・・思わず嫉妬してしまうくらいに。
占い結果を見た時は落ち込んだ。二人の相性が98%だなんて・・
どこか怪しい雰囲気で気になったけど聞けるはずもなくて・・なんだか無性に悔しさを感じたことを思い出す。