一休みしたところで水袋に水がないことに気づいてしまった。
どさくさにまぎれていくつか荷も抜かれてしまったようだ。
メラルーの住処まで取りに行く気もおきなかったからさっさと気持ちを切り替えて水場を探すことにした。
だがその水場こそこの近辺のヌシであるボルボロスの縄張りだったのだ。
縄張りに侵入した私をいち早く発見したボルボロスは地響きを立てて追いかけてきた。
必死に逃げまどいながら少しでも身軽になるためにさらに着替えの入った荷を捨てる。
いざとなったら身に着けている宝石を売れば金はできるだろう。
後を付いてきていた護衛はまいてしまったし、カルゥを置いてきたことが今更ながら悔やまれた。カルゥの滑空はガルクよりも高く長いからな。
走って逃げるには限界があったし、周囲は切り立った崖に囲まれた場所だった。
ハンター連中はピンチの時のために「戻り玉」と呼ばれるアイテムを持っているらしいがあいにくと私は持ってこなかった。
砂漠で寝泊まりするのには慣れているからだ。
なまじ腕に覚えがあるからこそまずい状況になったわけだが・・
しかしそこで運命の女神が私に微笑んだようだ。