※ライザール視点です

 

「・・・なら俺は先に帰るから・・・じゃあな」

 

そっけなくそう言い置きジェミルはさっさと昇降機を使い降りて行った。専用キーを使えば地下へも行けるようだが・・・地下へ向かったのだろうか・・?

 

結局なぜあの男がここにいたのか誰も何も言わなかったが、あえて追及はすまい。

 

シリーンは恐らくジェミルが暗殺者だと知らぬだろうし私もあえて伝える気はおきなかった。

 

もし何か問われたら店主の助手をしていたのだとでも答えておくさ。せめてもの情けだ。

 

「では我々も失礼する・・シリーン行こうか」

 

その場に店主を残し昇降機に乗り込んだ瞬間振り返ると店主が小さく手を振っているのが見えた。

 

相変わらず底知れない人物だった。

扉が閉まりシリーンが1階を押すのが見えた。

 

はたしてこれで終わったのだろうか・・・?

黒幕だと思われたアイーシャは確かに滅びた。

だがアスラの行方は知れない。

 

シリーンに尋ねてみたところ気絶する直前まで一緒だったらしいが・・

 

結局一度も会えなかったからどこの誰ともわからずじまいだった。