ライザール様の妻になってしまった以上、元の生活に戻れるはずもなかったし商売道具のヘナタトゥーを失った今の私にできることなどなかった。
だってあれ以来ライザール様はすっかり私に触れてもくださらないんですもの。
あれだけ誘惑したのが嘘みたいに今の私にはそんな度胸はなかった。
彼に抱かれて女になって初めて抱かれる痛みを知ってしまったからだ。
ライザール様はなにもおっしゃらなかったし、彼の考えなんてわかるはずなくて・・
確かめるのが怖かった。
いつからこんな臆病な女になったのかしらと愕然としてしまう。
相談する相手もいなくて不安とやるせなさだけが募ってゆく
そんな矢先のことだった。
店主様の失踪とカマルの国営化の話が浮上したのは・・