結局店主様にもアイーシャにもその後再会できずじまいだったが無事を祈ることしかできなかった。

 

私の血を手に入れた店主様が何をしたかったのかはわからずじまいだったが、知らなくてよいことはあるのかもしれない。

 

王の血を手に入れる機会もなかったんですもの。密偵としての最後のミッションはターゲットに篭絡されて失敗してしまったことになるけど・・

 

もう私はライザール様の妻だから利益相反になることは望まないわ。

 

たとえ構ってくれないつれない旦那様でもね・・・

 

熱い一夜を過ごしたから少しは近づけた?と思ったのは勘違いかしら・・

 

彼が昨夜過ごしたのは私ではないと周囲には思われてるんだからしかたない。

 

口さがない連中はさっそく王のお泊り愛の相手が舞妖妃だって盛り上がってるみたいだし、わざわざ私に忠告をくれた人もいた。

 

もし本当に別の方がいたらショックだったかもしれない。

だけどライザール様は様子伺いに足を運んでくださったのだもの・・・

 

つまりこれは私の正体を見切ったライザール様が仕掛けた戯れだったのだろう。

 

察しながらも暴こうとはなさらないのがその証拠に思えた。

 

全ては王の掌の上というわけね・・・まいったわ

 

でもいいわ・・今回は私も楽しめたし良しとしましょう

 

それにしても王ともなると密偵すら出し抜けるのね・・・

 

やっぱり思った通りライザール・シャナーサはただものじゃなかったわ

 

でもそのくらいの男じゃなきゃつまらないでしょ。

 

 

これからもまだまだ彼への興味はつきそうになかった。