シリーンが生きていると信じている・・だが再会できるなど思っていない。

 

彼女との思い出の場所であるテロメアーナの坑道にも忙しい政務の間を割き足を運んだが再会できずやがてそれもしなくなった。

 

娼館や闇市もことごとく捜索した。だがそんな場所で再会せずにすんでよかったのだろう。

 

この国の闇はあまりにも少女達に過酷すぎる。だから抜本から変えねばならぬのだ。

 

その為の婚儀でもあったからこの婚約者がどのような女であれ篭絡できるならばそうするつもりだ。

 

大人しく私に従うがいい・・でなければ待つのは破滅だ

だがまずは飴を与えてやろう・・

 

兼ねてから婚約者のために贈る手はずを整えていた首飾りと腕輪をおさめた箱を運び入れるように命じながら彼女の出方を窺う。

 

私も男として気に入った美女を飾り立てたいが、この首飾りと腕輪にはそれ以上の意味が込められていた。

 

アリが私を支持するか様々な憶測があったが、奴が娘を差し出しそして私が贈った首飾りで着飾ったレイラをお披露目すれば周知させることができる。

 

だからこそその思惑をきちんと理解してもらわねば困るというものだ。

 

そして同時にこれは彼女に与える枷でもあった。

 

カルゥが私の愛玩動物のようにある種の所有の証でもある。

夫婦となれば一蓮托生だからな・・