それが彼女だった。
気品がある立ち居振る舞いや数か国語を操り洗練された会話も難なくこなせるが才を殊更ひけらかすこともなく慎ましさもありそして文句なく美しい・・美女など見慣れた私でさえ一目見た瞬間、虜になりそうになったほどだ。
ゴージャスな美女を侍らせるなんてまさに男のロマンだろう?
だがそうは言っても喜んでばかりもいられない。
なぜなら私が王で私達の婚姻が政略結婚だったからだ。
彼女の思惑がどうあれな。
アリ家のまわし者であるならばまだいい、篭絡すれば済む話だ。利害は一致しているからだが、問題は彼女の個人的な思惑がある場合だった。
出会って以降大人しくしていればいいものを深層の令嬢とは思えぬふしだらな誘惑を繰り返すのはなぜか・・?
理解しがたかったから、少々ゆさぶりをかけることにした。灸をすえるというやつだ。
身の安全を図るために彼女を寝台の上で拘束した。密偵ならば楽勝で抜け出せるだろうしこの状況で彼女がどうでるか試したかった。
初めて触れた彼女の象牙のごとき肌はとてもなめらかで傷はもちろん染みすらなかった。
この日差しが強いシャナーサで羨ましい限りだった。さぞや羨望の的だろうに驕り高ぶる様子もないとは本当に不思議な女だった。
素人とは思えない振舞いをするだけにさぞあちらの方も慣れたものかと思いきや、程よく締まった太ももに触れた瞬間まるで生娘のような反応が返ってきた。