※シリーン視点です

 

「今となっては真相はわかりません。・・・王もお若かった。初夜ですのでさすがの私も遠慮して控えていたのでなにがおきたのかはわかりませんが・・王のお話しでは貴女の持つタトゥーに似たものをシェーラ様はしていたそうです」

 

―!?

 

「貴女のそれは生まれつきなのでしょう?ですがシェーラ様のものは違いました。侍女の話では婚姻を祝して街でヘナ・タトゥーを施したのだとか。情報をもとに捜索しましたが、確かにそのような出店がありましたが施術した者も結局わかりませんでした」

 

ライザ様の話を聞き合点がいく。

 

訝しみながらもライザール様が私に関心を寄せられた理由がわかったからだ。

 

ライザール様はシェーラ様になにがあったのか知る手掛かりが欲しかったんだわ

 

「貴女もその『タトゥーを使い』ライザール様を誘惑したのでしょう?」

 

気づいたら尋問のようだったけれど、構わずに応じることにする。

 

「ええ。どうしてもライザール様にその気になって欲しかったからです。けれどあの夜だけです・・私はただの花でしかありませんもの。食虫植物ではありませんわ」

 

我ながら言い得て妙だという気がした。

甘い蜜の罠を使ったけれど、愛しい方と逢瀬を重ねて受粉がしたかっただけ・・・

 

獲物を誘い込み捉えて養分を吸い取る食虫植物になどなれそうになかった。

 

恋の成就のために駆け引きはしても奪うのではなく与えたかった。