新興国だった我が国も男女平等になったし、これからは国際社会に積極的に参加して国内外に我が国の良さを知らしめたいわね。
その為には以心伝心できる素敵なパートナーが必要不可欠だった。
ライザール様が王に戻れば私は王妃の立場になるけど構わなかった。
もちろん家臣たちへの根回しは万全よ。みなこぞって賛同してくれたわ。女王に不満があったわけじゃない、ただ私の女としての幸せも考えてくれたからだった。
王妃の務めもきちんとはたす心づもりもあるわ。
「ああ、そうだな。互いの協力があってこそ成し得ることだと私も心得ている。さあ・・私に何を願うのか女王として最後の願いを言うがいい」
これはルトが魔神としての最後の問いかけ・・ならばきちんと答えないとね。
「ルト・・今をもって貴方を魔神から解放します。そしてこれからは対等な伴侶として王として私の夫としてこの国を共に導いていただけますか?」
――ああ、その願いかなえよう
![]()
![]()
![]()
ルトが返答した瞬間眩い光が包み込み、光の輪はランプの中に消え去った。
それは新たな始まりの瞬間でもあった。肩の荷が下りた心地だった。
眩しさに閉じていた目を開けた途端、ルトに抱きしめられてキスをされてまた目を閉じながら血の通ったルトの唇に初めて触れた心地よさに酔いしれた。
再び目を開けると、情熱を湛えた琥珀色の瞳に出会い胸が高鳴る。
店主様と違いルトはまだ同じ時間軸の中に身を置いていたせいか、年相応の姿になったようだったが、若々しい姿は健在だった。
逞しい腕と重厚な胸板に抱きしめられ、高鳴る心音と温もりに包まれた時、私は彼に全てを捧げたいと心から願った。