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女を磨くために遊学して無茶なこともしたけれどその甲斐あって
究極のタトゥーである「傾国」を手に入れることができたけれど・・
私が難攻不落のライザール様に「傾国」を使ったのは一度だけとなった。
尊敬する王に卑怯な手は使いたくなかったしなによりも私自身を見て欲しかったから。
踊り子と密偵をしてきた私だけど誰かを心から愛したのは初めてだった。
むき出しの心でライザール様と駆け引きすることに葛藤はあったけど後悔はない。
ライザール様は億すことなく深い愛で私の全てを受け止めてくださった。
素肌を覆っていた忌まわしいタトゥーは永久に消え去り私は解放された。
すべて貴方のおかげよ、ライザール様。
今の私は踊り子でも密偵でもないしただの女でしかない。
ううん・・・やっと一人の女として貴方に寄り添える存在になれたんだわ。
本当に感無量よ。
貴方に求愛されて私は一度は逃げてしまったけれどそんな私を
貴方は迎えにきてくださったでしょう?
まさか妻にと望んでいただけるなんて出会った当初は思わなかったし、自分にそんな価値があるとも思えなかった。
そんな私に貴方は「私は審美眼には自信があるぞ。だからシリーン私を信じるがいい」そうおっしゃた。
たった数年で貧しかったシャナーサを立て直した名君の言葉だけに重みがあった。
石ころ同然だと思われていたテロメアーナの希少性を見出したのも貴方ですもの。
密偵として貴方の婚約者のフリをして出会った私の正体を看破しながらも貴方は命がけで私とのラブゲームの末勝者となられた。
貴方には完敗よ。
初めて会った時貴方の琥珀色の瞳に魅入られてしまった私には初めから太刀打ちなんてできなかったのでしょう。
どれだけ経験を積もうとも貴方の前ではふとした瞬間に初心な
小娘に戻ってしまう気がした。・・・そんなはずないのにね。
私達は出会うべくして出会った。今ではそう思うことにしているの。
運命なんてバカバカしいおとぎ話だなんてもう思わないわ。
貴方は確かに私の運命そものもだった。
愛しているわライザール様!
悔しいけど私、貴方に夢中なの・・![]()
終
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