しかしそれでも私は彼女を利用して男ともども一網打尽にする道を選ばざるを得なかった。このまま放置すれば取り返しのつかない事態になる予感がした。
男の命乞いをするために身を投げ出してすがりつく彼女に腹を立てながら私は彼女を抱いた。
目を閉じてけっして私を見ようとはしない彼女に苛立ちながら彼女の身体に私を深く刻み付けた。
とても感じやすい敏感な彼女の身体を貪り、浅ましいまでに彼女を欲してあの男から奪うために狂おしいまでの渇望を満たしてしまった。
お前は誰を心に思い浮かべている?・・あの男か・・?
私のはずはないのに・・・愚かだ
まさに愚の骨頂だったがそうして欲望に流された夜が明けて・・
化粧がはがれた彼女の濡れた目を見た時後悔が押し寄せた。
傷つけたかったわけじゃなかった。
本当は愛をかわしたかった・・だがもう手遅れだった。
目覚めた彼女は憂いを含んだ目で私になにかを訴えていたが罪悪感から私は目を背けてしまった。
だが去り際・・彼女の背に声をかけてしまった。
確かめずにいられなかったからだ。
名を尋ねると彼女は真実の名を打ち明けてくれた。
やはり・・お前だったのかシリーン
そして彼女は去り、甘い官能的な残り香が幾夜をも私を悩ませることになったのだ。