より詳細なライザール視点ですドキドキ

 

初めて彼女の素肌に触れた時意外な反応に私は内心驚くことになった。

 

王である私の前にひれ伏す女たちは皆一様に同じ反応を返す。

期待のあまり緊張と欲望がない交ぜになった女の顔だ。

私におもねるということがどういうことか承知だからだ。

 

だから当然この女も同じ反応を返すだろうと思ったのだが・・

直前まで緊張をはらんでいた彼女だが触れた途端脱力した。

 

彼女自身呆然としているようだった。

妖艶な風貌の女だというのにまるで無垢な子供のようで思わず

抱きしめてやりたい衝動にかられたものだ。

 

どこか心に欠落のある女だということはすぐにわかったが

それがなぜなのかはわからない。

 

傷ついた目をしていた。

おそらく筆舌に尽くしがたい辛酸を舐めたのだろう。

 

婚約者のレイラは大貴族の娘で貧困とも無縁であり無知などこにでもいるような凡庸な女だと聞いていたが、目の前の女は見目麗しく謎めいていて興味をそそるには十分だった。

 

そう・・私ははなからこの婚約者が偽物だということに気づいていた。

 

だが目的がわからぬ以上こちらも空とぼけた態度をしながら彼女の人となりを見極めようと思った。

 

若さも美しさも教養も十分な彼女だがなぜあのような憂いを含んだ目で私を見るのか・・・

 

けっして心に触れさせようとはしなかったが構わなかった。

私は女に心を求めたことはない。

 

それに退屈しのぎにはちょうどいいだろう?

だから幾重にもベールをまとった女と命がけのゲームに興じることにした