ジェミルとの関係を疑ってたなら割り込んだことに罪悪感があったのかもしれないわ・・

 

だけど私自身初めての好いた方との一夜だから緊張もあってジェミルの危機も相まって余裕がなかった。

 

私のような汚れた女を相手になさってプライドが傷つかれたのかとも思ったけれど誤解だったのだとしたら・・

 

もったいないことをしたかもしれないわね。

もしあのまま二度と会わなければライザール様の気持ちは永遠に闇の中だったはず。

 

「もしかして・・ジェミルのことで嫉妬なさったの?」

 

半ば確信を持ちながら尋ねたらサッとライザール様の顔に朱が走った気がした。

 

あら・・やっぱり。あんな若い子に嫉妬なさるなんて案外大人げない一面もあるのかも。それともジェミルを「男」としてお認めになってるのかしら。

 

「ああ・・嫉妬したぞ。私は惚れた女をあの者と共有する気は毛頭ないからな。だからお前の気持ちを確かめておこうと思ったのだ」

 

そうだったのね。でもそれは望むところだわ・・・