「地図からしたらここが例の王の部屋のようだ。入ってみるか?」

 

ルトに頷き返し、扉のないアーチ型の入り口を潜り抜けるとそこは瞬く間にイメージの通りの部屋に変化した。

 

まあ・・なんて素敵なの・・おねがい

 

重厚な書斎に洒脱な家具が置かれた王の私室はとても居心地のよさそうな空間だった。

 

カルゥーもふかふか絨毯の上でごろ寝している。

 

窓は茨によって閉ざされていたけれど室内までは入ってこないようだ。

 

もしかするとあの茨はこの場所を守っているのかもしれない。

あの茨があるかぎり魔腹蛇も入ってこないだろう。

 

そんな私を他所にルトは天蓋付きの寝台をいたく気に入ったのかしきりに手触りを確かめていた。

 

「すごい寝台だな。こんな場所でお前と抱き合いたいぜ・・なあ?」

 

そう言って私の腰を抱き寄せる・・

 

もうルトったら・・

 

・・そうね・・でも本当に寝心地よさそう・・私もこんな場所で貴方に抱かれたい。

 

だけど今は緊張を解くべきじゃない・・でしょう?

顔を見合わせた私達はお預けの予感にため息をついた。

 

「・・・だな。お前と愛し合うのは全ての決着がつくまでお預けだ」

 

潔くそうルトが言った時腕輪が煌めいたかと思うと金色の蛇に姿を戻すと絨毯の上をするすると導くように進んだ。

 

「行ってみようぜシリーン!」

 

ルトと共に先を進む蛇を追いかける。

 

やがて回廊を回り込んだ先に階下へと降りる階段が出現した。

 

蛇の先導で階下へと到達した私達はついに玉座の間へと到達できたようだ。

 

蛇は目的地への案内を終えると再びルトの腕輪に戻った。