だからルトには首筋へのキスはくすぐったいからダメって言ったらしぶしぶ頷いてくれた。

 

それはたぶん私が初めてルトについた嘘だったと思う。

 

嘘はいけないこと・・でも本当に?

 

他の女性との話なんてできれば聞きたくなかった。だけどなにもないって嘘をつかれるのもやっぱり嫌・・・

 

本当に難しいわ・・

 

だけど私が他の男と寝たらルトは嫌だと言った。ずるいって思う気持ちもあったけど・・・

 

ルトが嫉妬してくれたんだって思えばその独占欲も許せてしまう・・

 

私はずっとこの場所にいたけどルトは下界で生きていて「汚れる」ことを恐れずに死に向かい毎日懸命に生きて謳歌しているのだから・・

 

そんなルトを愛しいと思う。

 

この広い砂漠で私を見つけてくれてありがとう・・ルト・・

 

貴方に会えて私‥初めて人型で良かったって、女でよかったって思えた。

 

空っぽの人形のまま怠惰に揺蕩っていた頃に戻りたいとは思わない。

 

ああ・・だけどまだ足りないものがある・・それはなにかしら?

 

朝が来てルトは塔を降り下界へと・・彼の属する世界へと帰っていく・・

 

彼はけっして私に強要はしなかったけど、本当は私がこの塔を降りることを望んでる気がしてならなかった。

 

ううん‥違うわ。追いかけたいって衝動が私の中にあるんだわ・・

 

外の世界・・ルトを虜にする世界を私も見てみたい・・・