あれは?なんですか?店主様・・
ああ・・あれかい?あれは「オアシス」小さな楽園だよ・・
だけど不老不死の我々には関係のない場所だ・・
?
そう私は不老不死だった。一切年を取ることもない身だけど、
唯一変化する箇所があった。
それは私のこの金色の髪だった。
私にはよくわからないけれど、この魔力がこもった髪が私を不老不死にしているものだった。
だから私の髪は決して切れることも枝毛になることもない・・
店主様の魔法がかかった小刀で切り取ってもすぐに生えそろう。
清めずとも身体は常に隅々まで清らかで甘い香がしていた。
腹が減ることすらない・・・永遠に乙女のまま・・それが私。
この閉ざされた部屋で変化のない毎日を送り数百年が経っていた・・
だけど微睡んでいた私にとって苦痛はなかった・・はずだった・・
彼に出会うまでは・・
それはほんの偶然だった。
オアシスは相変わらず同じ場所にあって、砂漠で暮らす生き物が集う命溢れた場所だった。
そこへある日、大きなコブの一つある生き物を連れたものが訪れたのだ。
遠めでもそれが「人」であることはわかった。
不毛な砂漠ではあっても横断する者達はいたから、過去にも人を見たことはあったし、人には男と女がいることや老いたものから若きものまでいることもなんとなく察していた。
その経験から察すると・・あれは若い男だった、間違いない。
ここからでは黒髪の一部が見えるだけだった。