それから数百年の時が過ぎて・・・
「待たせたな、リネットこれを渡しておこう・・あ、・・それ私が贈ったジュエリーだな。とても良く似合ってるぞ。その・・とても綺麗だ」
5番街にある宝石店「アルハザード」の特注品なの。
シェルビーが結婚記念日にプレゼントしてくれたのよ。
私は彼に腕時計をプレゼントしたわ・・
ちらっと彼の左腕に目をやる。
ふふ・・気に入ってもらえたみたいでよかった。
「あら、ありがとうシェルビー。愛する夫とのデートですもの、喜んで欲しかったの」
笑みを交わした後、照れ隠しに私は夫から資料として手渡されたパンフレットをまじまじと見つめた。
昨夜も愛し合ったの、とても素敵だった。
今季の展示物が話題のロサンヨークの博物館を調査にきたのよ。
「悠久の歴史薫る古都シャナーサより・・王と王妃の至宝展」
とある。
特産品のテロメアーナをふんだんに使った王の黄金の首飾りをメーンに王妃のコレクションが紹介されている表紙だ。
王妃がデザインしたという装飾品の数々は機能的でなおかつ女性の美を際立たせるもので歴史あるブランド「アルハザード」はいまだに人気を誇っていた。
現代まで続く王室が所有する国宝の数々を光栄にもこのロサンヨークで展示されることになったのはシリーンさんがもたらした縁があったからだろう。
だって彼女のもう一つの故郷ですもの。
思い入れもひとしおでしょうね。
現国王夫妻は代々受け継がれる黄金の指輪を身に着けてロサンヨークにも訪れたことは先日もニュースで話題になっていたのも記憶に新しい。
国王夫妻は仲睦まじくてウェブニュースで持ちきりだった。(代々恋愛結婚なんですって素敵ね)
伝承では魔神を失った魔法のランプが「真実の愛」を得てラブリングに姿を変えたものだそうだ。
シェルビーと結ばれて回収されてしまったけれど長らくキューピットの弓と矢をアクセサリーとして身に着けていたからわかるの。
あの指輪が本物だって。