そうよ!だてに9年も「メモリーズパラサイト」してないんだから!

ここならば「彼」の手がかりを得られるかもしれないわ!

 

とはいえまだ朝早くて人もまばらだったし、これからの行く当てもなかった。

 

金貨をいただいたからしばらくは大丈夫だけど

・・大事に使いましょう。

 

困った時は古物商とかでアクセサリーを交換できればいいかも・・

もちろん金貨なんて無理でしょうけどね・・

 

それにしても本当にあの自称義賊さんただ者じゃないわね。

街に通じる門には衛兵が詰めており、開門や閉門の時刻は厳格に定まっているようだったが、彼はあっさりと開門させて街に入ったのだ。

 

衛兵の恐れ入るような態度からも彼が高貴な身分であるのは確かだった。

 

しかも謝礼代わりに指輪を渡したとはいえ彼は数枚の金貨をくれていた。

 

明らかにそれは貰いすぎだったけど先立つものがなかったから

つい受け取ってしまった。

 

だってこの世界じゃカードだって電子マネーだって使えないでしょう?

 

私はほぼ無一文だった。これまでお金に困ったことなどなかったのに・・

 

まさかこの私が誰かの施しを受けることになるなんて・・プライドは傷ついたけど背に腹は代えられなかった。今はプライドより実利を取る時だった。

 

ぐうううう・・・

 

お腹の鳴る音で空腹を実感してしまう・・

とりあえず何か食べようかな。

 

徐々に活気づくバザールをぶらつきながら美味しそうな匂いを漂わせた屋台で肉汁たっぷりのケバブサンドを買い食いしたあと、

本格的に散策を開始した。