月のもので私が相手をできない時でも彼は私以外の女と関係を持とうとはされなかった。それが意外だったけど嬉しかったの。

 

別に強要されたわけでもなくて自然な形で私達は互いだけを求めるようになっていた。

 

もし彼が他の方を求められたら私達の関係はもっと割り切っただけのものになっていただろう。

 

互いに本気になるまでずるずる他の相手と関係を続けるなんて性に合わないもの。

 

確かに燐帝国では羽目を外しすぎたけど、あれだって私をめぐり兄弟でもめることも身を引くこともできなかったあのご兄弟のファンタジーに付き合った結果だった。

 

そこそこ楽しめたけどあんな不毛な関係長続きするわけない。

真っ先に飽きたのは私だった。二人の男を弄んだ希代の悪女ってレッテルにもうんざりだったし。

 

そもそも恋には勝者と敗者しかいないもの。争ってでも独占する気概のない男なんて本気になる価値はないわね。それはライザール様でも同じだったけど、あの方は自称ハサン様ともジェミルとも共有する気はさらさらないと断言された。それでこそ私が選んだ男だわ。

 

もしそんなことされたらさっさと愛想をつかせるから。

 

だけど彼に本気になってもらうには私も覚悟を決めないとダメだった。相手の気持ちだけ求めて自分の心は渡さないなんてそんなずるいことできそうもない。

 

だけど・・そうは言ってもね・・現実はとてもシビアだった。

 

それに私自身初めての恋を前に戸惑いや葛藤があった。