「じゃあ彼女と出会えたのね?それからどうなったの?」

 

ライザール様が想いを交わした少女への嫉妬を感じながらも、

その一方でハッピーエンドを夢見てしまう私の裏腹な態度に彼は苦笑した。

蛇香のライラ ライザール 婀娜

だけどライザール様の望みは叶わず愛を交わしながらも結ばれずに彼女は行方不明になってしまった。

 

二度も彼女を失ってしまったライザール様の気持ちを思えばやるせなさがこみ上げてしまう。彼にだって自分の幸せを望む権利はあるでしょう?

 

他の相手では決して欲望も心も満たすことなどできはしない。

彼が求めるのはたった一人の女。けれどどれだけ渇愛し、どれだけ求めても彼はすでに人ではないものだった。

 

自由を失い契約に縛られ苦悩するジンの慟哭は砂嵐を巻き起こして王国は滅んでしまった。

 

主を失った精霊としてまたランプに戻り眠りにつきそれからは王宮の宝物庫で古びたランプとして忘れ去られた存在となってしまった。

 

そして数百年の時が過ぎ去り全ては伝承の彼方に去ってしまったのね。

 

そんな王宮から出土したランプが巡り巡って私のところに来たなんて・・

 

運命を感じてしまう

 

なぜ長い眠りについていた私が目覚めたのか・・ライザール様を想うと私の首筋に残されたハート形の刻印が熱を発して疼いてしまう・・

 

かつて愛した人ともう一度巡り合いたいと願った私にはライザール様の気持ちは痛いほどよくわかった。記憶はないのに、それは魂に刻まれた本能だった。

 

どれだけの時が経っていたとしても眠っていた私にとっては瞬きをしたほどの一瞬の出来事だった。

 

だからこれもきっとなにかの縁だから大切にしたいの