ダメよ!これはあくまでも仕事なんだから!
必死に言い聞かせてみても静かに眠るライザール様の寝顔を見ていたらつい悪戯心が起きてしまう。
ちょっとだけ・・・ね![]()
身を乗り出して固く引き結ばれた唇に軽くキスしてみた。
ちゅっ![]()
こんな気持ちになったのは本当に初めてだった。
いつもなら隣りで寝たふりで、相手を眠らせたらさっさと抜け出すのに、今は離れ難くてならなかった。
その時突然目を覚ましたライザール様と目が合ってしまった。
眠る彼にキスをしてる状況の言い訳なんて思い浮かばないし非常にきまずい状況だったけど、すぐに察したのかライザール様は私を抱き寄せてそのままキスを続行された。
――ええ!ちょっと待って!
誘惑したわけではないから戸惑ってしまったけど、結局私はそのまま彼に身を任せてしまった。
唇が離れてもドキドキは鎮まりそうもなかったけど、ライザール様は憎らしいほど冷静だった。
「なんだもう降参か?・・「婚約者殿」。誘ったのはそっちだろうに」
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やはりそう思われていたのね、でも出来心でキスしたかったけど誘惑したかったわけじゃないなんてどう伝えればいいのかしら。