では仮に、もし同族の異性が他にもいて私の前に現れたとしたら・・
ううん、同族でなかったとしてもやはり考えられなかった。
やはり私が好きなのは、欲しいのはライザール様だけだった。
貴方もそう望んでくださればいいのに・・
そんなことを想っていたら視線を感じたのかライザール様がこちらを見た。
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彼が視線を返してくれるだけでこんなにも心が浮き立ってしまうなんて・・
ああ・・やっぱり私、重症だわ
「私に見惚れてばかりいないで、ロラン殿を応援してやれ」
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もう!意地悪ね!
満更でもないのか余裕顔で不敵に笑むライザール様を軽く睨んだ後、ロラン様の姿を探す。
ロラン様は元クライデルの方で今は併合されたルーガンで領主をなさっていた。
ほら、例の鳥かご人形を持っていた方よ。まるで少女のような華奢な方だけに狩りなんて野蛮な行為がまるで似合っていなかった。
今もプルプルと震える腕でなんとか弦を引き、ウサギを仕留めるつもりのようだけど・・
ロラン様の前には二匹のウサギがいて草を食んでいる。
どちらのウサギを射るか決めかねているのか弓の方向を左右に振り迷っている様子だった。
やがて意を決して弓を射たけれど結局ウサギは二羽とも逃げてしまった。
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