それから昼食になりシェフが腕によりをかけた様々な肉料理が振舞われて、私達は舌鼓をうったのだった。

 

ジェミルは姿を見せなかったから裏方にまわったみたい。

先ほどの女性ももう姿は見かけなかった。

 

 

そんなこんなで狩りは無事終了して私達は宮殿へと戻ってきて解散となったのだけど・・私としてはやっぱり物足りなかったから今夜の散策について想い馳せていたら別れる間際ライザール様がおっしゃった。

 

「今夜も良い満月だろう・・散歩が楽しめそうだな」

 

ほとんど認めたも同然だったけど、意味深に思わせぶりな態度をとるだけだった。

 

―――ライザール様!

 

昨夜の爽快感を思い出すと彼の吸引力に抗えそうもなかったから頷く。

 

けっして約束を交わしたわけでもないけど、それだけで十分だった。

 

夜になり満月が煌々と照らすのを眺めながら、今夜も出かけようと心に決めた。

 

服を脱ぎさり、豹の姿でバルコニーから屋根伝いに中庭へと向かう。

 

やがて中庭につくと茂みから黒豹が姿を現した。

 

――ライザール様

 

「カルルル」

 

彼に誘われるまま私は共に駆ける。

それは野生の本能でもあり、恋の駆け引きでもあった。