ああ・・逃げずに来てよかった。私も貴方を愛しているわ!!ライザール様
そう思う一方で、店主様になんとお伝えすべきか考えてしまう。
仕事で潜入したはずなのに気づいたらターゲットと恋に落ちて、
結婚の約束を交わしたなんて納得してくださるかしら。
ま、まあなんとかなるかしら。あの方わりと私に甘いし・・
それに今はこの甘い雰囲気をじっくり楽しみたいもの。
満月の晩ドラセナの木の前で最愛のライザール様に求愛をされて、キスをかわしてるのよ?
ああ・・素敵すぎる・・・
逞しい腕で優しく抱きしめられて、ついばむようにキスされて下唇を甘噛みされてるなんて・・・
でもやっぱり「続きは結婚までお預けだ」って言われてしまったけど、大切にしてくださるのがかえって嬉しかった。
だから彼と初めて抱き合えるのは初夜の晩なんだけど・・
今から楽しみなような怖いような複雑な気持ちだわ・・
だってかなりすごそうだもの・・・
さきほど指の隙間からばっちり見たから確かよ。
なにもかも未知の体験で戸惑いや羞恥もあるけど、妻になれる喜びの方が大きかった。