忙しい方だけに迎えに来てとは言えなかったし、むしろ私を信じて待っていて欲しかったから早く帰りましょう。
もはや正式な婚約者なので、どこでも顔パスだったからその足でライザール様のお部屋へと顔を出したら彼は書斎で書類に目を通されていたが、私を見ると書類を置き機嫌よく出迎えてくださった。
「戻ったか、シリーン。会いたかったぞ・・」
ああ・・・彼の匂いだわ・・![]()
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甘いムスクの香が私を包み込む。その瞬間心から彼の元こそ私の居場所なんだって実感できたの。
「ただいま戻りました。ライザール様すべて片付きましたわ」
彼が信じてくれたから私は大切だった方にお別れをつげることができた。
これまで育った場所を出て心機一転、愛する人と生きるのは期待と不安の半々だったけど私を信じて下さったライザール様を信じて運命を共にしようと決めたから。
「だからこれからもずっと一緒に参りますからどうぞよろしくお願いいたします」
そう言って微笑んだら、ライザール様がご褒美のキスをくれた。
