「ね、白龍もし地上に戻れば私はどうなってしまうのかな」
私の疑問に小さな弟が応えてくれる・・
「あねさまはこちらの世界に残られるのでしょう?では・・私はあねさまの代わりにこの世界を見守る龍神となりましょう。あねさまのおかげで龍脈は正されたのです、だから神子も八葉もこれからは一人の人として生きればいい・・」
「白龍・・・いいの?」
思わず前のめりになってしまう・・
その瞬間私は「七緒」の姿を取り戻していた。
視界に映りこむ自分の掌をまじまじと見ると何かを握り締めていた。
胸の高鳴りを感じながら離すまいと閉じた掌を開くとそこには、お守り袋があった。
これ!・・・ああ・・そうだ・・・
袋を開くと中から鏡でできた縁のお守りが出て来た。
たとえどれだけ時空が離れていてもこのお守りが導くと信じて分け持った陰を象った鏡の欠片だった。陽のお守りは長政さんが肌身離さずに持っていてくれるはず・・
キーン・・・とまるで共鳴のように鏡でできたお守りが鳴り響く音が時空にこだまする。
その瞬間まざまざと長政さんとの思い出が走馬灯のように私の脳裏を駆け巡った。
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八葉となってくれた彼を愛したこと、馬に乗せてもらって遠乗りしたこと。一緒にコーヒーを飲んだこと。一度は去ったけど時空を遡り長政さんを救いに舞い戻ったこと・・そして龍神に転変して怨霊を浄化するために彼を地上に置き去ってしまったこと・・
一瞬一瞬が大切な思い出、その全てがキラキラと輝いていた。