五月兄さんが帰る時に頼もうかと思ってたんだけど・・
そんなことを考えながら隠しを探った私は青ざめてしまった。
―――ない!?![]()
「どうした七緒」
こんな時だけど長政さんが当たり前のように「七緒」って呼んでくれるのが嬉しいな
ってそうじゃなくて!!
「あ、あの・・・失くしちゃったみたい・・・です
」
そう言ったら長政さんは重い溜息をついた。
失くさないって約束したのに私が失くしてどうするのよ!?![]()
意外だけどこちらの世界の人達はみんな迷信深いみたい。
五月兄さんからもうちの神社の神様は怒らせたらダメだって聞いてたから困惑してしまう・・どこで失くしたのかな
――もしかして!あの時に・・![]()
心当たりがあった。龍神の姿に転変した衝撃で落としてしまったのかもしれない・・ならばこの世のどこかにあるかもしれないけど・・・
過去に置き去ってしまったのはそれだけじゃなかった。
愛用していた薙刀も置いてきてしまったんだよね![]()
普通付喪神になるには相当な年数がかかるというけれど、こちらは怨霊がうようよいるような世界だし、ずっと乱世が続いているから瘴気も溢れかえっている・・
龍神様の加護を失ったとさえ思われていたくらい陰陽が乱れた世なら、あるいは・・
嫌な予感を覚えながらもどうすることもできなかった。