「五月殿から何を吹き込まれたか知らないが俺は「独身」だ。確かに子供の頃に親が決めた許嫁と政略結婚することが武家の倣いだが・・・蜂須賀家の姫との縁談が持ち上がったことも否定はしない。
だがそれも破談してしまった。なぜか縁談が持ち上がるたびに先方から断られてしまってな。だからいまだに俺は独身だ。
もちろん側女や側室の類もいないし今後もお前以外は娶らない。これで満足か?」
あ、そうなんですね![]()
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でもそれってもしかして
うちの神社の神様の祟りかも![]()
あの時確かに「俺の嫁にする」って長政さん言いきっちゃったし![]()
子供のいうことだから、なんて言い訳うちの神様には通用しないんじゃないかな。
私を嫁にするとお守りを手に断言したのに、事情を知らない如水殿が婚約話を持ち込むたびにことごとく破談になった原因はそれかも![]()
「あの~聞きづらいんですけど、長政さん私があげたお守りどうしたんですか?」
本来なら願いが叶ったならば神社に返納するのがマナーだけど・・
「ああ、お前と再会でき相思相愛になれたからあちらに行った折に神社で返納させてもらったが?」
あ・・そういえば。本殿に向かう参道を歩く長政さんを武蔵君が見てたんだっけ・・じゃああの時に・・さすが長政さん。
恋愛成就したから本当なら一緒に神社に返納した方がよかったのかもしれないけど・・あの時はまだ私のお守りは未使用で過去の世界に飛ぶ前だったからしかたないか。
あの運命があらかじめ決まっていたんだと思うとやっぱり不思議だった。
古い道具には魂が宿り「付喪神」になると以前兄さんから聞いたことがある。
お気に入りの道具に魂がこもるなんてファンタジーみたいで素敵だって思ってたけど、もし長政さんの持ってた鏡の縁結びのお守りが、女性達を祟ってたのだとすると・・・相手は神様だけにより質が悪い。
ううう
とても長政さんには言えないよ![]()
でも長政さんがきちんと礼をつくして返納したんだったらたぶんもう大丈夫だよね。
「そ、そうなんですね~よかったです
」
ひきつった笑顔でそう言ったら長政さんがふと思いついたかのように聞いてきた。
「そういえばお前はどうするんだ?・・当分あちらには戻らないのだろう?」
ぎくっ![]()
そうなのよね。どうしよう![]()
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