※ゲームの方はわかりませんが、この二次作においては長政さんは「独身」として解釈しております。あしからず。(じゃなきゃやだやだ~えーん

 

※2020年7月6日公開しました

 

龍神様の導きで長政さんの過去を垣間見ることになったけど、改めて運命の不思議を感じてしまう。だってそうでしょ?私と長政さんの絆が深まったからこそ体験できたことだった。

 

あれから「過去に起こった出来事」について長政さんと話す機会があった。

 

「あれは俺がまだ十になる前の出来事だったか・・あの夜のことは断片的にしか思い出せない・・・それでもよければ話してやろう・・」

 

そう断ると長政さんは話してくれた。

それによると子供の頃に神獣を連れた「神子」と出会い命を救われたそうだ。

 

けれど20年も経てば「神子」の姿もうろ覚えになってしまった。

 

「後に半兵衛殿に聞いた話だが、俺を織田方に渡さぬために、半兵衛殿は信を置く少数精鋭をお貸しくださったそうだ。当初の予定では合流地点まで馬で駆ける予定だった。俺の幼馴染を身代わりに差し出し時間稼ぎをしてな。だが信長公を欺くことはかなわず激怒した信長公は追手を差し向けた・・」

 

少年だった松寿丸君は事の次第もわからぬまま、命からがら逃げだすことしかできなかった。今でこそ父親の如水殿の英断に信を置いている長政さんだけど当時は謂れのない咎め立てにさぞ子供心に心を痛めたことだろう。

 

「怨霊の襲撃を受け、馬を失った俺達はひたすら徒歩(かち)での移動を余儀なくされたが、周到な信長公はさらなる怨霊を差し向けた。一人、また一人と息絶えた者達を見捨てて俺は逃げた。多数の犠牲を出しながら俺は自問自答した。俺にその価値があると半兵衛殿は言ったが、はたして本当にそうなのか・・とな。皆、俺に「生き延びよ」と懇願して倒れた。彼らの断末魔の声を聞きながら見捨てて逃げるなど・・・己のふがいなさがより一層俺自身を苦しめた」

 

思い出を語る長政さんはどこか苦しそうだった。

 

当時の有様を知るだけに私も彼の感じた無力感だとかみじめさだとか考えたら胸が苦しくなってしまう。