そんなはずないよね・・信心深い結城さんとお友達だっていってたし・・
一抹の不安を感じながらも私はカピタンさんにかける言葉を飲み込むことしかできなかった。
不幸な出来事を忘れて幸せに過ごしてきた私が暗い子供時代を過ごしたカピタンさんに何も言えないよ。
ふと親兄弟を失い秀吉の側室にされかけことで人間を憎んでいるターラの顔が浮かんだ。もしかすると彼女ならカピタンさんの気持ちをわかってあげられるのかもしれない、そう思えば切なかった。
私は白龍の神子だから・・何があろうと前に進むことしかできない。留まって共に苦しみ寄り添うことはできなかった。
怨霊騒ぎがあったのはその翌日のことだった。
五月兄さんや大和達と協力してなんとか「南蛮怨霊」を倒すことができたけど・・
あんな怨霊が存在するなんて・・なんだか作為的なものを感じているのは私だけじゃないみたいだった。
発生源である魔法陣を探した私達は宿の庭で禍々しい魔法陣を発見することになった。
あの場所は昨夜私がカピタンさんと一緒に星空を眺めた場所でもあった。
偶然だとは思えないけど、あの時はなにも感じなかったし私が立ち去った後に描かれたものなのだとしたら・・
カピタンさんとは庭で別れたからその後彼も部屋に戻ったと思ったのに・・・
状況証拠は犯人がカピタンさんだと指し示していてたまらなく不安だったけど問いただすことはできなかった。