カピタンさんがターラに近づいたのがナンパ目的だなんて言い訳を信じることができればどれだけよかったか
この件だけだったらたぶん信じてたかもしれないけど、魔法陣のことやタイミングよく現れた南蛮怨霊のこともあってカピタンさんの言葉に嘘の匂いを感じてしまった。
「ご理解いただけてよかったで~す。ではターラ行きましょう。神子、またお会いしましょうね」
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ずるい・・ターラと連れ立っていきながら私にも声をかけるなんて・・
社交辞令だってわかっていてもなんだかもやもやしてしまう。
――待って!行かないで!
そう言えたらどんなに良かったか。でも引き留めることはできなかった。
私の言葉がカピタンさんに届くとは思えなくて・・できなかったの。
結局カピタンさんにはごまかされてしまってターラとのことは聞けずじまいだった。
あの二人が一緒だなんてどんどん不安は募ってしまうのに・・
カピタンさんの言う通りただ彼女を気にいっただけであっても複雑な気持ちがするのに
南蛮怨霊の出現の影で暗躍する二人の存在は神子としても無視できなかった。
八葉の皆も鬼との接触に危機感を募らせていたけど、そんな彼らに私の気持ちなんて打ち明けることはできそうになかった。
「はあ・・カピタンさん、ターラのこと好きなのかな?」
思わずひとりごちた言葉を聞きつけた大和が突っ込みを返す。
「ってかカピタンさんってなに?カピタンってキャプテンのことだろ?名前じゃないんじゃないの?モロさんってのもなんか俳優ぽいけどさ」
そうかも![]()
でも考えてみれば私はカピタンさんって呼んでたし、カピタンさんも私のことはプリンセーザって呼んでいてお互いに名前も知らない状況だった。
長政さんには「神子として自覚をもつことだ」って忠告されちゃった。
自分にも他人にも厳しい人だけに浮ついた心を見すかされた気がしていたたまれなかったな。
カピタン‥貴方は今頃どうしているの?ターラと一緒なんだよね・・