そうして私とジェミルはあてがわれた部屋で震えながら客の訪れを待つアスラを助けることができたのだった。

 

でもそこへ運悪く客が来てしまったの。

 

しかも客は大金持ちらしく彼女を水揚げするという。

つまりアスラはまだ無垢なのね・・・良かった。

 

なら後は私に任せてちょうだい。ここからは私の出番だわ・・

 

「おい!まさかあんた寝る気か!?」

 

珍しく動揺も露わなジェミルに肩をすくめる。

 

「まさか・・・秘密兵器があるから大丈夫」

 

実のところ経験豊富だと思われていた私だけど、仕事で男と寝たことは一度もなかった。

 

この国では奇異な目で見られることも多いけれど、自由恋愛を楽しんでいるだけよ?

 

嫌いな男と寝たことは一度もないわ。

 

だけど仕事で誘惑することは多いから、気乗りしない私のために店主様が用意してくださったのが、睡眠針だった。

 

相手を眠らせて夢心地にさせて既成事実をでっちあげるのだ。(コ〇ン君と一緒だからあせる

 

もともと人権無視の違法な取引ですもの、潰したって問題ないでしょう?

 

それにね・・・私はあの方以外に抱かれる気はないの

 

「ジェミルはその娘をお願い。アスラ、トイが待っているわ・・・もう大丈夫よ」

 

まだ何か言いたそうなジェミルを目で黙らせる。やがてため息をついたジェミルはアスラを抱き上げると窓から出て行った。

 

これでいいわ、あとは狸親父の相手ね