翌朝心地よい眠りから目覚めた私の隣には眠るライザール様の姿があった。

 

――――っつ

 

彼に抱かれて朝を迎えることができるなんて・・・あまりの幸福感に胸が一杯になってしまう。

 

貴方の寝顔、初めて見たわ・・・

 

本当に寝ているのかしら?

 

無性に気になってしまい指で頬をぷにっと押してみた。

 

すうすうすう

 

起きないわね・・・なら、えい!

 

ぷにっ

 

すうすうすう・・

 

あら、やっぱり寝ているみたい。お疲れだから起こしては申し訳ないわね。

 

私はどうしようかしら?

湯を使いたいけれど・・・ライザール様と離れ難くもあるわ

 

う~ん

 

やはりここに居ましょう。ライザール様の寝顔を見る機会などそうはないでしょうから。

 

私でも番犬代わりにはなるでしょう?これでも密偵のはしくれですもの、王の寝所をお守りしますから。

 

悪夢は見ないわ・・・もう二度と

 

だからゆっくりお眠りになってね

 

――愛しているわライザール様

 

私を離さないでね

 

これからもずっと貴方のお傍にいますから・・・

 

二人で力を合わせて幸せになりましょうね