アンチ二重スパイの怒り大爆発の禁断エンドです。破滅フラグキター
「これはどういうことなんだ!!いったい・・なにが」
愛息子の遺体を前に混乱するライザに最悪の事態を察したのか絶句したまま立ち尽くすライザール様。
でも地獄はここからだから・・覚悟してちょうだい
「ジェミルは悪くありません!私に手を出す王を騙るその男を罰しようとしただけです。その男はただの盗賊です。間違いありません」
私の告発に場は静まり返る。
「この国の真の王であられるライザール様におすがりいたします。私はジェミルと将来を誓った仲でした。でもそれを知ったその男がジェミルを!ジェミルを殺したのです。どうか貴方の息子を殺したあの男を罰してください!・・このままではジェミルが浮かばれません。それに・・私のお腹にはジェミルの子がいます」
それはもちろん賭けでしかなかったけれど・・確信はあった。
なにせジェミルとは何度もその機会があったから。
王子を殺した偽物の王と忘れ形見を孕んだ私と彼はどちらを選ぶかしら?
かすかな葛藤のあと、真王は衛兵に命じた。
「この国の正当なる王、ライザールの命によりその偽物をただちに捕えろ。」
ベールをとった彼の顔を一目みた兵士はどちらが本物の主か瞬時に察した。
もともと味方がなく、反感を買っていたルトを庇うものは誰一人いなかった。
「シリーン・・・まさか・・お前に裏切られるとは・・などうやら・・見誤ったようだ・・まったくお前は・・・たいした玉だ。そんなに・・・俺が・・憎いか?」
切れた唇で必死に言葉を紡ぎながら自嘲を浮かべた昏い目で私を睨むルトを前に私は涙をこらえて笑みで返す。
「ええ・・貴方なんて大嫌い」
先に裏切ったのは貴方の方だわ・・愛していたのに・・あんな扱いされたくなかった。
兵士に拘束されたルトはあがいたものの多勢に無勢だった。
殴られて気を失い、そのまま刑場に引き出された。
さようなら・・ルト・・
立派な王であったのに情欲に負け愚行を犯した彼には似合いの最期だった。
特別な計らいで刑の執行の後銀の盆にのった印を目にした私の心は一瞬で砕けてしまった。
ああ・・これが復讐の報いなんだわ・・きっと
気づいたら彼の印を手に取り踊っていた。そして誘惑に駆られるまま何度も口づける。
兵士に殴られたせいか精悍な顔は血の気が失せてなお痛々しかったが構わず何度も口づける。
ふふふ・・・ははは・・これでももう貴方は私だけのものね
愛してるわ・・ルト!!私を傷つけた下品な体なんていらない!
踊る私を見るに堪えないというかのように真王が顔をそむける。
でもジェミルの子を身ごもった私を彼は思いきれないのだろう。
世を忍んできた彼がこの国を正しく導けるかは疑問だったけれどそんなこともうどうでもよかった。
お腹の子がライザール様の子ならいいのに・・とふと思ってしまう。
確かに寝たのはジェミルが先だったけれど、そういう予感があった。
だってあんなに感じたんですもの。
ああ、でももし息子がこのことを知ったらきっと私を許さないでしょうね。
なぜかしら不思議だけれどきっとこの子は男の子だって気がするの・・ライザール様に似た・・・ね。
もしそうならとことん愛してあげるわ・・・
絶対離さないから
BAD END
