王宮に迎えられて結婚の日まで過ごすことになったけれど、

それすら前とは違って薔薇色だった。

 

私の出自がどうあれアリ家の養女で王の寵愛を一身に受ける私を面と向かって侮辱する者はいなかったけれど、なによりも彼らを黙らせたのはライザール王の態度だった。

 

そもそもが独断専行が過ぎる王に手を焼き結婚を持ち出した彼らだけに王が劇的に丸くなったのはすべて私のおかげだと思ったようね。

 

私はライザール様の良き理解者であったし、内助の功に徹していた。

 

その方が万事うまくいくもの。

 

彼は私の意見にも耳を傾けてくださるようになったし、私も彼の言い分を聞いたからお互いに足りない部分を補える関係ともいえた。

 

もともと聡明な方ですもの。

 

あとは怒気を鎮めて無駄に敵を作らないことだけね。

 

私の役割はその橋渡しをほんの少しするだけよ。