促されて寝台に腰を下ろすと彼の体温を近くに感じて鼓動が跳ねた。

 

「お前も吸うか?」

 

勧められるまま水煙草を口に含む。複雑な香りだが嫌な感じはない。

 

でも吸い込もうとしたらむせてしまった。

 

「ふっ・・・お前には向いていないようだ」

 

密かに笑うライザール様に返すと彼は再び口に含む。

 

 

間接キスだと思えば少しだけ気恥ずかしさを感じたけど、今更かしら。

 

だって昨夜はさんざんキスを交わしたもの。

 

嫁ぐ前に侍女達に男性の喜ばせ方を指導してもらったけれど、もちろん実践はライザール様が初めてだったからうまくできたかどうかはわからない。

 

初夜の晩こそ彼は私に触れるのを避けていたし、キスも愛撫もおざなりで自分の快楽を優先したけれど、昨夜はとても優しかった。

 

じっくりと蕩けるようなキスや愛撫が私の体と心に喜びを与えてくれたわ。

 

パイプを咥えた彼の唇の熱さを思い出して頬が染まる。

 

じっと見ていたらライザール様に顎を掴まれてそのまま口づけられた。

 

水煙草の香りが口の中に広がる。

 

タバコ味のキスなのにうっとりしてしまう。

 

そう思っていたらライザール様が私の耳元で囁いた。

 

――お前が欲しい

 

 

目線で促されただけだけど彼の欲するところは伝わったわ。