「まあそうかもな。だが生憎だが今日は別行動になりそうだ。」

 

 

元から精力的で忙しい方だし今は隣国のヴィンス王が来訪しているのだからしかたないが本日の予定については何も知らされてなかった。

 

「今日なにかあるのですか?」

 

尋ねた私にライザール様が教えてくれた。

 

「ああ、今日は朝からヴィンス王と狩りをすることになっている」

 

 

ならば公式の行事だから列席されてもレイラ様の役目だったけれど、狩りというのが問題だった。レイラさまは常々狩りなど野蛮だと公言なさっていた。

 

「あの・・・レイラさまは無理かもしれません。私もちょっと・・・」

 

そうでなくても女性の身で狩りを好む者は希ではないだろうか?

おそらく外交も兼ねておられるから女性が同伴して場を盛り上げた方が殿方は喜ばれるかもしれないけれど・・・

 

かくいう私も罪のない動物たちを遊興のために狩るのは嫌だった。

雄々しいライザール様は狩りを好まれるようだけれど、もしカルゥーが狩人に射られたら傷つけたものを許さないだろう。

 

動物に愛情を持っていたとしても線引きが難しいものだ。