「今度は私が貴方を弄んであげるわ・・ライザール様」

 

触れさせてくれず拒まれた恨みを発散させるかのように私は一方的に彼の体に隅々までねっとりと濃厚な愛撫をほどこしてゆく。

 

獣みたいに危険な男と安全に触れ合える機会はそうはない。

 

「・・・・・くっ・・・・・」

 

「なんて舌使いだ」って彼に言わしめた技も惜しみなく披露すると、冷静だった彼も徐々に欲望の気配が濃くなっていくようだった。

 

私にとっては屈辱だったけれどそれだけじゃなかったように、

彼にとっても同様の葛藤があるみたいだった。

 

本当ならもうこの時点で血を得るには十分だったけれど、ライザール王に焦らしに焦らされた私の方がすでに収まりがつかなくなっていた。

 

――貴方が悪いのよ、

 

ベッドに腰掛ける彼と向かい合ったままゆっくりと受け入れてゆく。

 

――!!

 

「あ・・・すごい・・・」

 

思わず感嘆のため息がこぼれてしまった。

 

沸き起こる欲望のままに奔放に振舞う私の思惑に不信を感じながらもライザール王もそれに倣う。

 

でもやはり持久力も技巧も彼の方が一枚上手のようだった。