テーブルの上に皿を並べて料理を取り分けていると彼はすぐに戻ってきた。

 

髭剃りは店主様にお借りしておいたの。殿方は毎朝大変ね。

 

「おはよう・・シリーン」

 

戻って早々ライザール様に唇を奪われる。おはようのキスだから唇を軽く触れ合わせるような軽いバードキスだった。

 

「?・・・・もしかしてすっぴんか?」

 

 

本日はオフモードだからあえて化粧はしなかった。朝からきっちりメイクしているのもどうかと思って。それは好みによるかもしれなかったけど、素顔もさらせないような関係だと私がもたないわ。

 

「ええ・・・お気に召した?」

 

たぶん気に入っていただけると思ったけど案の定ライザール様はいたくお気に召した様子だった。

 

「ああ・・それはそれでお前らしくて私は好きだ。口紅がつかないキスも新鮮だからな」

 

あらまあ。でもそれはそうかもね。侍女ですら皆しっかりメークしている方々ばかりだもの。すっぴん率は限りなくゼロね。

蛇香のライラ ライザール×シリーン 運命の赤い糸