ああ・・・・・焦らさないで・・お願い貴方が欲しいの・・ライザールさ・・ま
寝台の上で羞恥を感じる間もなく服を脱がされてしまったけどそれは長いこと待ち焦がれた瞬間でもあったの。
腕の中にこめるように組み敷いた私の唇にキスをしながら巧みな手で身体をまさぐるライザール様の顔はとても見れそうもなかった。
首筋も胸も肩も腹も太腿も背中も余すことなくその唇で耽溺してくださったわ。
羞恥に震え目を閉じたまま身を任せる私の初心な態度から察したのだろう。
ことのほか気を使ってくださりけっして早急にことを運ぼうとはされなかった。
「後悔しないな?」
だけどお互いに限界だったし、やがて一言だけライザール様が私の気持ちを確認されたから頷き返した。
初めての衝撃は予想以上で思わず涙がこぼれてしまったけど、
ライザール様は優しくなだめてくださった。
けっして服を脱ごうとなさらなかったけど、しがみついたひょうしにはだけた彼の二の腕に刻まれた傷跡を見た瞬間私の脳裏に一瞬だけど懐かしい「彼」の笑顔が浮かんだ気がした。
ああ・・・貴方はやっぱり・・・・・なの?
そのせいか感極まってしまったまま怒涛のように押し寄せる快感にあっさりと押し流されてしまった。
幾度なく体勢を入れ替えながら互いに求めあう頃には羞恥すら消え去っていた。
ああ・・そんなっ・・ダメ・・・
巧みな方だけに私は幾度も至福の時を味わうことになった。