ライザール様は私を正式に妻として娶ることにされた。
そして私達は互いの喪失を埋めるように幾度なく求めあうことになった。
溝があったのが嘘みたいに埋まったわね。
私がシリーンだと判明した後は辱めを与えたことをライザール様は謝ってくださったけど、あの時はジェミルの乱入こそあったけど一応二人きりだったから許してあげた。そして他の女とあんなことはしないって誓ってくださったわ。
私って意外と嫉妬深い女だったのね。これまで本気になったことがなかったから気づかなかったわ。だけどそれはライザール様もだったみたい。
私が過去に誘惑した男達に嫉妬されるなんて・・お互い様でしょ。
だけどこれからはずっと私を選んでくださるなら許してあげる。
だって心から愛する方ですもの。
恋は盲目というけど本当ね。
いくつかの欠点があってもきっとこれからも貴方を愛してやまないわ。
だから二度と私を離さないでね、ライザール様。
初めてを捧げてからまだそんなに経っていないのに、すっかり年相応の経験値を底上げできたみたい。
貴方がどうして欲しいのか、手に取る様にわかってしまう。
それに羞恥が消えたわけじゃないけど、貴方にどうして欲しいのか伝える術も学んだわ。
きっと貴方の手ほどきの賜物ね。
今はまだ新婚気分を味わいたいけどいずれは貴方に似た子が欲しい。貴方は貴方で私に似た女の子も欲しいなんて欲張りね。
だけど浮気はしちゃ嫌よ?ライザール様。
そう言ったら、「お前だけだシリーン」って殺し文句で瞬殺されてしまったわ。
私の扱いを心得た方ね。
貴方になら私の全てを捧げることができるのよ、ルト。
だからこれからも素敵な貴方でいてね・・
それが私からのお願いよ
終