あの事件を機に私は今ライザール様の妻としてシャナーサ王国のヒラール宮で「王妃」の身分をいただいた身だから、密偵の仕事は休業中だった。

 

子供もいずれは欲しいけれど、まだ少しの間は恋人のような甘い関係でいたいからライザール様もわかってくださった。

 

まあ王妃の役割は子を成すことだ、って意見が多いからあまり待たせるとライザール様の結婚話が持ち上がっても困るからそこは考えどころだけれど。

 

だってあの方は私だけの旦那様ですもの。

私がいなかった1年も他の女に目移りなさらなかったんですって

 

寝ても覚めても私のことを考えていたなんて意外と可愛らしい方なのね

 

でも私だってあの方に夢中なのだからお互い様だわ

 

王妃の務めは制限されているけれど私もライザール様同様改革派だから大人しくおさまっているつもりはないの。

 

この国の繁栄と栄光の影で苦悩する方達の声なき声に耳を傾けて導くのが私の新たな仕事だから、良き夫であり王であるライザール様を支えながら自分にできることをこれからも模索していくわ。

 

これで私の話はおしまい。

 

餌をついばむカナリアを愛でながら、この子もそろそろ番わせたほうがいいかしら?なんて考えていたらライザール様がお戻りになられた。

 

「お疲れ様です、ライザール様今日はいかがでした?」

 

駆け寄る私を抱きしめるライザール様の顏は輝いていた。

 

「うむ、旧ハーレムを児童養護施設にする件が通ったからぜひお前にも協力して欲しい。構わないだろうか?」

 

 

それは願ってもいないことだった。貧しさゆえに罪を犯す者や教育を満足に受けられない者がいる現状を変えていくことは長らく課題のひとつだった。

 

「ええ、喜んでお手伝いいたします。本当に良かったですわ」

 

ナイトブリードになってもライザール様はやはりライザール様なのだと実感してしまう。

 

強き魂を持つこの方を愛して本当に良かった。

 

老いや病がなくなった私達であっても、人が負う苦難を片時も忘れてはならない。そうでなければ弱き彼らに寄り添うことなどできないのだから。

 

「やはりお前は素晴らしい、最高の女だ・・・愛しているシリーンドキドキ

これからもずっと私の良き伴侶でいて欲しい」

 

蛇香のライラ ライザール様×シリーン すっぴんラブラブ

 

「もちろんですわ、ライザール様!どこまでも貴方についてまいりますから、お約束します。私は貴方を愛していますものドキドキ

 

 

 

逞しいライザール様の腕の中でキスを交わす私達を祝福するように深紅のカナリアが高らかに愛と祝福の歌をさえずっていた。

 

 

 

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