散らかった書類の中には研究結果を記したレポートや店主の日記も残されていた。

 

日記は暗号で記されていたが、なんとか解読できた。

 

研究施設で生まれたシリーンはずっとアイツの所有物だった。

店主はシリーンを使って密かに実験を繰り返していた。アイーシャはそんな店主に賛同して資金提供していたようだ。

 

二人は不老不死の研究をしていた。俺の脳裏にアイーシャがいつだったか読んでいた本が浮かぶ。その作者マイルズこそアイーシャの正体だった。

 

それには王族の血と(つまり俺の血だ)シリーンの血が必要だったらしい。

 

いつだったか俺が店主に血を渡した時アイーシャに様子を見に行かせると言っていたのはシリーンの血を採る為だった。

 

成功か失敗か決定的な明暗をわけたのがシリーンの脳内ホルモンの有無だった。

 

詳しいことはわからねえが、男を嫌悪するシリーンの血に含まれる成分が成功の鍵だったと店主は記していた。

 

密偵として男を誘惑してきたシリーンは欲望にまみれた奴らを嫌っていたが、それは店主とアイーシャがわざとそう仕向けてたってことだ。最低な奴らだぜ。

 

俺は報告しなかったが、店主はどうにかしてシリーンがライザールに捕えられひどいめにあったことを嗅ぎつけたのだろう。

 

派手な暗殺未遂騒ぎの後だけに嗅ぎつけたヤツを買収したんだと思う。

 

シリーンとオーサマとのことは合意だったが、あの場にいなかった奴には乱暴されたと思っても無理はねえ

 

勘違いした奴らはオーサマに乱暴されて傷ついたシリーンの血を待ってましたとばかりにアイーシャに回収させ実験は上手くいくはずだった。