ホワイトデー企画です

 

私にとって大切な方、それはライザール様だった。

 

ライザール様は密偵の役割をこなす私のために王としての節度を保たれていたけれど、女たらしの希驪様はともかく疎そうな皇驪様にすら見抜かれていたなんて。

 

すると希驪様は呆れたように続ける。

 

「わかってないなあ・・ま、妄想だけで満足できてるこう兄にはわかんないよなあ・・」

 

しかし希驪様が何を匂わせているのかわからないのか皇驪様は困惑顔だ。

 

救いを求めるように私を見る皇驪様に応えるわけにもいかず、殿方同士の会話に口をはさむことも憚られてつい目を逸らしてしまう。

 

答えない私の代わりに呆れたようにため息をついた希驪様が皇驪様をねめつけながらひとりごちた。

 

「ま、こう兄らしいっちゃらしいけどさあ。わかんないかな~好きだから触れ合いたい。キスしたい抱き合いたいって気持ち」

 

 

まさに図星だった。けれど遊ばれたいわけではないし、私とライザール様が一線を越えるなんて簡単なことではなかった。

 

それになにより・・・経験のない私にそんなこと

 

黙り込み赤くなる私と皇驪様を見た希驪様はピンと来たのか気まずそうな顔をされた。

 

「もしかしなくても二人とも・・・え~~意外だなあこう兄はともかく君もなんて・・てっきり慣れてると思ってたのに・・・嬉しいような微妙なような気持ちだわ」

 

 

希驪様の言葉に慌てたように皇驪様がたしなめる。

 

「失礼ですよ、希驪。私はともかく白娘子は清らかな方なのですから・・ね、白娘子?」

 

 

「知りません!皇驪様も希驪様も嫌いです!」

 

いたたまれなくなった私はその場から逃げるように立ち去ることしかできなかった。