コミカライズって聞いてアラビアンナイトの3Pだったら嫌だなって(それだけは見たくないよ~~えーん)ストレス溜まっちゃったので改めて書き下ろしましたむかっ

 

「お前は誰だ・・・?」

 

私を睨み据えるライザール様の冷たい眼差しが心に刺さる。

 

ライザール様に鞭うたれて満身創痍のジェミルは鎖に繋がれたまま気力だけを振り絞り怒りと不安がないまぜになった目でこちらを見ていた。

 

目を背けたくなるような苛烈な尋問の末ジェミルもまた口を割らなかったがその頑なさがライザール王の不興を買った。

 

彼は手ぬるいと感じたのか、仲間の私を使いジェミルに揺さぶりをかけようと考えた。

 

彼の苛烈な尋問に耐える私達の姿は彼の目にどう映るのか。

 

彼はすでにレイラ様の侍女を使い首実検をしていた。

 

「あの方はレイラ様ではありません」

 

その言葉が決定打となった時、これでやっと嘘をつかなくて済むと思ってしまった。

 

でも甘かった。ライザール様は執拗に私の正体を見極めようとされた。

 

正体がすでに露見した以上、これ以上私になにを言えと言うのだろう。

 

私はただ彼の婚約者に選ばれたレイラ様に頼まれてそのフリをしていただけだった。

 

ライザール王に対して害をなす気はもとよりなかったが、店主様の密命を受けて彼の暗殺を謀ったジェミルを放っておけなかったからこんな事態になってしまった。

 

私とジェミルの関係を勘ぐり苛立ちを露わにする彼の姿に期待してしまう。

 

嫉妬してくださるのだろうか?って

 

ジェミルが現れるまで私たちは上手くいっていたから、上手くいかなくなったのはジェミルの登場に私が動揺したせいだと考えられたのかもしれない。

 

二人がかりで彼を謀ろうとしたと思われても不思議はなかった。

でもそれはあくまでも彼の主観にすぎなかった。

彼は私の本心を知らないのだから。

 

知れば知るほどライザール王は素敵な方だったから魔がさしてしまった。愚かな私は彼を私だけのものにしたいと思ってしまったのだ。

 

私は偽物なのに・・・彼の愛を受ける資格なんか最初からないのに・・

 

密偵ならば馬脚を現すだろうと彼が私に揺さぶりをかけるために結婚をチラつかせた時、感じたのは・・・・喜びだった。

 

確かに処女を喪失することは怖かったけれど彼になら捧げてもよかった。

 

密偵の覚悟を問われた気もしていた。それくらいでダメになるなら私は所詮それまでの人間なのだろうと。

 

プロ意識としては正解なのかもしれない。おそらくレイラ様が想い直して戻ることはないだろうから。

 

 

でも考えてみれば私自身の気持ちだけで済む問題ではなかった。

蛇香のライラ ライザール×シリーン 愛の虜囚